中国・四国
CHUGOKU - SHIKOKU
境港
三方を海に囲まれ、日本海側の重要港湾の街として古くから栄えていました。弓ヶ浜半島は東南にそびえる大山を背景に風光明媚な景観を見せ、「日本の白砂青松100選」や「日本の渚100選」に選ばれています。
主な見どころ
①出雲大社
縁結びの神様として知られる大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)が祀られています。国宝である現在の御本殿は1744年に造営され、これまで3度の遷宮が行われてきましたが、60年ぶりとなる「平成の大遷宮」が終了しました。その創建の歴史は『古事記』や『日本書紀』にも記されています。
②日御碕(ひのみさき)神社と灯台
島根半島の西端に位置し、出雲国風土記に「美佐伎社」と記される古社です。神社は下の宮「日沈宮」と上の宮「神の宮」という上下二社からなり、両本社を総称して『日御碕神社』と呼びます。
一方、日御碕灯台は明治36年に設置され、高さは43.65m、海面から灯塔の頭上までは63.30mと日本一の高さを誇ります。
③松江城
城下町松江のシンボルで、慶長12年から足掛け5年の歳月をかけて築城しました。千鳥が羽根を広げたように見える入母屋破風の屋根が見事なことから、別名「千鳥城」とも呼ばれます。山陰地方で唯一現存する天守閣です。
④足立美術館
1970年に開館した足立美術館は、横山大観をはじめ竹内栖鳳、川合玉堂、上村松園、榊原紫峰、伊東深水などの近代日本画コレクションと、米誌が発表する日本庭園ランキングで「13年連続日本一」に輝く日本庭園で知られています。
⑤とっとり花回廊
総面積50ヘクタール、甲子園球場13個分の広さを誇る日本最大級のフラワーパークです。直径50m、高さ21mの大温室フラワードームや1周1km地上25mの展望回廊などがあり、季節や天候に関わらず一年中、あたり一面に咲き香る国内外の花々が観賞できます。
広島
厳島神社と原爆ドームのふたつの世界文化遺産を有し、いまや世界的な観光地となった広島。特に厳島神社のある宮島は日本三景にも数えられる日本有数の景勝地です。古くは源平時代から第二次世界愛泉の原爆投下にいたるまで、歴史の舞台となった名残を今に伝える場所が多く点在します。
岩国
山口県の最東部に位置し、岩国市を縦断するように流れる山口県最大の河川錦川に架かる錦帯橋は、1673(延宝元)年に創建された5連の木造橋で、国の名勝に指定されています。錦帯橋周辺には歴史ある建物が今も多く残っているほか、春の桜、夏の鵜飼、秋の紅葉と四季おりおりの色彩豊かな景観が楽しめます。
徳島
古来「阿波」と呼ばれた徳島県は四国の東部に位置しており、徳島小松島港はその東海岸沿いの徳島市から小松島市にかけて広がる港です。
徳島県は古くから大阪、神戸など関西圏との結びつきが強く、徳島小松島港は四国と関西圏を結ぶ海上交通の重要拠点としての役割を担ってきました。現在も東京や北九州、和歌山にフェリー便が運航されているほか、海外に向けてコンテナ定期航路が開設され、貿易の拠点となっています。
徳島の代名詞とも言える阿波おどりは400年の歴史を有し、リオのカーニバルと並び称される日本最大級の夏祭りです。8月の期間中には約10万人の踊り子が繰り出し、毎年130万もの人出で賑わいます。
主な見どころ
①立江寺
四国霊場第十九番札所で、四国八十八ヶ所の根本道場とされており、邪悪な心を裁く「関所寺」として有名な半面、安産祈願の「子安の地蔵尊」としても親しまれています。また、火災を経て1977年に 再建された本堂の天井画は、昭和の日本画を代表する文化財として高く評価されています。本堂のほか、大師堂、多宝塔、 観音堂、客殿などがあり、奥の院の「ミニ四国88カ所」は徒歩約1時間の散歩道になっています。
②阿波おどり会館
徳島市のシンボルである眉山の麓に位置し、1階の「あるでよ徳島」では「和三盆糖」「なると金時」「阿波藍」「しじら織」「阿波おどりグッズ」など徳島全域の特産品を豊富に取り揃えています。 5階の眉山ロープウェー山麓駅から山頂に向かえば、徳島市内はもとより鳴門海峡や淡路島、さらには紀伊半島まで望めます。会館内では毎日阿波おどりが実演され ており、阿波おどりの歴史に触れることもできます。
③藍の館
徳島の伝統工芸にして特産物「阿波藍」の歴史や製法を学ぶことができる施設です。かつて大藍商であった旧奥村家の屋敷が町へ寄贈されたことを機に開館し、有形文化財に登録されています。また、重要有形民俗文化財となっている阿波藍に関する民俗資料、栽培の農業具なども展示されています。 館内で既製品を購入するだけでなく、実際に藍染め体験をすることも可能で、平成19年には皇太子ご夫妻も来訪・体験されました。
④大塚国際美術館
1,000点以上の西洋名画を原寸大で甦らせ、展示している「陶板名画美術館」です。日本最大級の展示面積を有し、鑑賞ルートは全長4キロにも及びます。修復前後の「最後の晩餐」を見比べたり、西洋美術史を系統立てて鑑賞したりできるほか、現存しないゴッホの「ヒマワリ」の再現など、ユニークな試みが行われています。中でも「システィーナ・ ホール」や「スクロヴェーニ礼拝堂」は圧巻で、現地さながらの迫力を体験できます。
⑤鳴門の渦潮
鳴門市孫崎と淡路島との間の鳴門海峡で発生する渦潮で、潮流の激しさからイタリアの「メッシーナ海峡」、カナダの「セイモア海峡」と並んで「世界三大潮流」のひとつと言われています。特に1日2回ずつある満潮時と干潮時の前後が見ごろです。 また、春と秋の大潮の時期に最大となり、直径20メートルもの渦になります。渦に接近する「観潮船」や、海上45メートルの遊歩道「渦の道」から大迫力の光景を楽しめます。
⑥太龍寺
高野山真言宗の寺院。四国霊場第二十一番札所で、「西の高野」とも呼ばれます。かつては「遍路ころがし」のひとつとされた難所でしたが、現在は麓の道の駅「鷲の里」から太龍寺ロープウェーを通じて参拝することができます。ロープウェーは特大の101人乗りで、全長2,775メートルは西日本最長、鉄塔支柱の大きさは世界一を誇り、眼下には那賀川や標高600メートルの太龍寺山など絶景が広がります。
⑦祖谷のかずら橋
山野に自生する「かずら」を利用して架けたもので、元々は生活のための橋としてたくさんありましたが、現存するのはわずかふたつとなっています。 安全のため、3年に1度架け替えられています。重要有形民俗文化財として、日本三奇橋のひとつとしても有名で、十数メートル下の渓流を望むと何とも言えないスリル感を味わえます。
松山
愛媛県の県庁所在地。市の中心部にある道後温泉は、夏目漱石が描いた小説「坊っちゃん」の舞台として有名です。また、松山城は日本で12か所のみ残る「現存12天守」のうちのひとつで、江戸時代以前に建造された天守を有する城郭の一つです。
主な見どころ
①松山城
松山市の中心部、標高132mの勝山に築かれた松山城。山頂に本丸、裾野には史跡庭園となっている二之丸と、堀之内公園として親しまれている三之丸が広がります。関ヶ原の戦いで活躍した加藤嘉明が初代藩主となり、慶長7年(1602)から四半世紀もの歳月をかけて築城しました。「現存十二天守」の一つで、城内には21棟の重要文化財があります。
②道後温泉
道後温泉本館は、日本最古といわれる道後温泉のシンボルで、「神の湯」に代表される温泉施設です。道後温泉本館の一番の魅力は、平成6年(1994)に日本の公衆浴場として初めて国の重要文化財に指定されながら、博物館化せずに現役の公衆浴場として営業を続けているところです。
③内子
江戸後期から明治時代にかけて、木蝋と和紙の生産で栄えた内子町。往時の面影を残す町並み、八日市・護国地区には、白壁や格子戸の古い家屋約80軒が立ち並んでいます。木蝋資料館上芳我邸や本芳我邸、大村家などは国の重要文化財に指定されています。また、大正時代の芝居小屋・内子座など、見逃せない施設が盛り沢山です。
④今治
今治は、しまなみ海道の四国側の玄関口。かつて伊予水軍が本拠を構えたことで知られる来島海峡は、有名な景勝地です。この海峡に架かる来島海峡大橋はしまなみ海道一の規模を誇っており、橋上から眺める景色は正に絶景です。また、日本最大のタオル産地として、その品質と共にその名を全国に知られています。
⑤子規記念博物館
松山市立子規記念博物館は、正岡子規の世界をとおして、より多くの人びとが松山の歴史や文学に親しみ、理解を深めていただくために開設された文学系の博物館です。現在およそ6万点の実物資料や書籍を収蔵しており、正岡子規の一生を紹介する常設展示のほか、年2~3回の特別展・特別企画展、また各種のイベントを開催しています。
高知
土佐24万石の高知城は、山之内一豊が築城。現在は高知公園として、市民の憩いの場となっており、天守閣からは市街を一望できます。
桂浜の小高い丘には、明治維新の立役者、坂本龍馬の銅像が立ち、はるか太平洋のかなたを見つめています。坂本龍馬誕生の地には石碑が建てられ、高知県立坂本龍馬記念館ではその生涯が紹介されています。
「土佐の高知のはりやま橋で、坊さんかんざし買うを見た」とよさこい節で唄われるはりまや橋も名所のひとつ。鰹のタタキ、刺身、寿司などを盛った「皿鉢料理」は、観光客お目当ての郷土料理です。
主な見どころ
①高知城
山内一豊が1601年に築城工事を開始し、1603年に完成。一度、大火によりほとんど消失しましたが、1753年までに創建当時の姿のまま再建されました。現在では「南海道随一の名城」とも呼ばれる優美な姿をしており、天守は現存する12天守のうちのひとつです。
②ひろめ市場
高知ならではのラテン系ムード漂うオープンマーケット。鰹の塩タタキやクジラ料理、屋台餃子など土佐を代表する味からご当地グルメまで幅広く楽しめます。地元産の魚介や青果を始め、海産物や地酒、芋けんぴ、ゆずポン酢など高知の特産品も一堂に揃います。
③桂浜
雄大な太平洋に面し、月の名所としても知られる景勝地。周辺一帯は桂浜公園として整備され、高知県立坂本龍馬記念館や桂浜水族館、土佐闘犬センターなど多くの観光スポットがあります。竜頭岬の先で太平洋を眺めるように聳え立つ坂本龍馬銅像は要チェックです。
④高知県立牧野植物園
高知県出身の植物学者・牧野富太郎博士ゆかりの植物をはじめ、約3,000種類の草花が四季を彩る植物園です。展示館では、牧野博士の業績や魅力を紹介する常設展示のほか、大人も子供も楽しめる体験型展示コーナーや緑に囲まれたレストランやショップもあります。
⑤五台山竹林寺
四国霊場八十八ヶ所の第三十一番札所、竹林寺は、八十八か所で唯一、文殊菩薩を本尊とする学問の寺です。国重要文化財指定の仏像17体を奉安する宝物館と名勝庭園も見どころです。本尊・文殊菩薩は日本三文殊に数えられ、受験シーズンは特に賑わいます。
⑥西島園芸団地
南国市にあるフルーツランド。ブーゲンビリアなど色とりどりの熱帯花木の茂る中でスイカやメロンなどが味わえ、1月から6月中旬にはイチゴ狩りも楽しめます。園内で栽培されたフルーツトマトをたっぷり使ったトマトカレーやご当地アイスなども好評です。
⑦龍河洞
日本三大鍾乳洞のひとつ。約1億7500万年の歳月をかけて創られた鍾乳洞で、国の天然記念物・史跡に指定されています。全長約4キロの約1キロが公開されており、膝をつくほど狭い場所をヘッドライトの灯りだけで進む冒険コースもおすすめです。また珍鳥センターでは国の特別天然記念物の尾長鶏を見ることもできます。
⑧仁淀川
2011年、2012年に日本国内に流れる1級河川の水質ランキング1位となり、「奇跡の清流」と呼ばれる仁淀川。豊かな森に育まれた水は、多彩な地形によりさらに透明度を増し、神秘的なブルーを生み、多くの観光客の注目を集めています。仁淀川流域には「安居渓谷」「中津渓谷」などの渓谷のほか、高知を代表する特産品のひとつ「土佐和紙」の紙漉き体験など様々な観光名所が点在しています。