アラスカクルーズで姉妹船に再会
クルーズ6日目はアラスカ氷河クルーズのハイライト「トレーシーアームフィヨルド」のクルーズだ。当日朝8時ごろにフィヨルドの入り口に到着。船はゆっくりと静かに滑るように細い湾の奥深くへ入っていく。甲板上は気温5度C前後。大勢の乗客がジャンパーや厚手のコートを着込み甲板上に出て美しい氷河や流れ来る氷塊を観察した。妻は前日スキャグウェイで買った傍観コート着込み私たちは双眼鏡で迫力ある氷河や流氷を観察した。迫る山々に囲まれ、深緑色をした海面に流れてくる大きな氷塊は、プリズム現象で美しいエメラルドグリーンに輝き、誰もがこの神秘的な景色に感動していた。11時頃フィヨルドのクルーズを終え一路次の寄港地ケチカンに向かったが、フィヨルドを南下している途中で、間もなく姉妹船「サファイヤ・プリンセス号」とすれ違うとの船内放送があった。急いで最上部のデッキに出て見送ることにした。昨年長崎港から飛鳥で台湾クルーズに出航する際、対岸の岸壁に接岸されていた家裁で焼け焦げた客船の姿を見て大変悲しい思いをしたあの客船が急ピッチで修復工事を済ませ再浸水した姉妹船だ。ダイヤモンド・プリンセス号と同一仕様の同型船で美しい。デッキ上ではすでに大勢の乗客がみもくりにでていた。やがて純白の客船が近づいてくるとあちこちで拍手が沸き起こった。この海峡での出会いと別れとこれからの無事の船旅を祈るように双方の船が低く長い汽笛鳴らし、それがはいごの山々二こだました。こんなに美しい貴婦人然とした姿に生まれ変わっているとは。目の前を過ぎ行く先方のデッキ上から大勢の人たちが身を乗り出して大きくてを手を振っている。こちらも大歓声を上げ鋭い口笛を鳴らしながら手を振った。船内放送で、ダイヤモンド・プリンセス号もサファイヤ・プリンセス号も日本の会社で2隻連続建造され、就航したばかりの世界でも最高水準の姉妹船だと解説していた。心から嬉しく思った。すれ違い、過ぎ去っていくサファイヤ・プリンセス号の姿が見え無くなるまで見送った。
デッキ上ではコーヒーやアルコール類の屋台が並び、私たちは体を温めるために大カップのコーヒーを注文すると、陽気なフィリッピン船員が歌やダンスで感謝してくれた。